インバウンドツーリズムの本質は、外客の誘致にあります。
そこで期待する効果は、1)外貨獲得による経済活性と、2)外客の評価によるふるさとの価値の再発見と郷土愛の育成にあります。
しかし、日本のインバウンドツーリズム産業は、誰からお金をもらっているか?
実態は外貨ではなく邦貨であることが多いのです。プラットフォーム、メディア、コンサルタントなどいろいろなプレーヤーがこの業界にはいますが、その売上の源は日本の企業や自治体だからです。
プラットフォームを例にとると、その顧客は、海外にいる潜在的な顧客ではなく、すでに日本に着地した顧客を対象としているケースが多いようです。つまり、訪日中の(もしくは訪日が決まっている)お客様へのインスタントな体験コンテンツの販売です。そのような体験を購入するお客様は、都市部で手軽で安価な体験を求める傾向がありますので、外貨獲得による地域への経済効果は限定的と言えるでしょう。
インバウンドツーリズムとは、グローバルビジネスです。こうした現状において、私たちハートランド・ジャパンはグローバル市場で、世界に日本の地域を売り込み、海外からの日本の地域誘客に特化した販売を行っています。
この姿勢と信念で、私たちがサービスを開始したのが2018年3月。ひたすら営業、販路開拓の日々でした。
ニュースレター配信は、2週間ごとに約4,000通配信。
イギリス、カナダ、アメリカ、豪州などへ出向き、着実に海外販売チャネルを増やしていきました。その努力が実を結び、2019年7月時点での海外チャネル数は9,430にまで拡大(文末に掲載)。
今日では、海外のクライアントから多くの問い合わせをいただき、日々ツアー提案を行うまでに成長しました。
こうした地道な営業活動が実を結び、我々のパッケージ商品が海外から初受注に至ったのが2018年10月。営業開始から、7ヶ月目のことでした。
では、現在の販売実績はどうでしょう?
初受注から10ヶ月を経過した2019年7月。現時点での海外からの送客実績を、今回改めて数値化しました。
販売実績(人泊数):3152人泊
国別の販売実績は、11カ国(ドイツ、スペイン、アメリカ、香港、スウェーデン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、イギリス、イタリア)、この他、UAE、南アフリカ、インド、スイス、フィランド、オランダ、スリランカ、メキシコ…などとも商談中です。
私たちハートランド・ジャパンは、「地方(日本の田舎)」にフォーカスしているベンチャー企業。
インバウンド観光開発されていない「地方」に外客を連れてくることが私たちのミッションですが、海外エージェントからの要望は、圧倒的に東京・京都・広島のゴールデンルート。地方の認知度は「無」に等しいのが現状です。この難題の解決に誠心誠意取り組んでいます。
では、地方をどう売り込めば良いのか?
現時点では、現実的なマーケットのニーズに合わせて、メジャーシティと地方を組み合わせて提案することも多いのですが、それは妥協案ではなく「一つの戦略」です。
地方のデスティネーションとしての認知を上げるため、戦略的に東京・京都などのメジャーシティを組み合わせたカスタムプランも提案しています。
ゴールデンルートから、外客の目をいかに地方に向けさせるのか。
海外マーケットの肌感として、それなりに難易度が高いのが現実です。そのため、創意工夫が必要不可欠。一つの方法論として我々は海外で人気のアドベンチャーツーリズムの考え方を取り入れています。自然や異文化の体験、地元民との交流をキーとしたツアーです。
こうした日頃の努力が実り、ゆっくりですが、着実に顧客数は増えてきております。海外からの日本誘客と販売実績は、私たちハートランド・ジャパンの強みです。
海外市場における日本の地方がおかれている目的地としての厳しい存在感(リアリティ)を受け止めながら、私たちはチーム一丸となり、今後も海外からの日本誘客、ひいては地方誘客をミッションに、果敢に海外市場へ日本の田舎を売り込んで行きます!
____(参考データ)___
【国別販売チャネル】
9,430チャネル(2019年7月時点)
アメリカ(801)、イギリス(396)、オーストラリア(519)、ニュージーランド(281)、カナダ(529)、香港(486)、シンガポール(296)、フィリピン(310)、ドイツ(391)、デンマーク(289)、オーストリア(259)、イタリア(565)、フランス(295)、スペイン(295)、ポルトガル(37)、ベルギー(271)、スイス(127)、フィンランド(221)、ノルウェー(214)、スウェーデン(160)、オランダ(262)、南アフリカ(319)、アルゼンチン(330)、ブラジル(132)、マレーシア(293)、ロシア(13)、
その他(2,000:中国、台湾、チェコ、ベトナム、タイ、タンザニア、フィジーなどロングテール系)。
【商品ラインナップ】
ロング(1週間程度のもの):6本
・阿蘇
・萩・津和野
・出雲・石見銀山・江の川
・熊野古道伊勢路
・中山道
・津軽・下北
ショート(1泊2日~2泊3日程度のもの):4本
・富士山
・身延山
・川越
・鎌倉