ゼロウェイストに取り組む徳島県上勝町のSDGsツーリズム

徳島県上勝町はゼロウェイストに20年以上前から取り組む町です。おばあちゃんたちによる葉っぱビジネスは世の中をアッと言わせました。その過疎化と向き合うあの町です。

その町でこの度欧米市場をターゲットとしたインバウンドツーリズムのプロジェクトがスタートしました。SDGsの視点でこの町を捉えて、世界に向けた旅行商品を作ることがミッションです。

意外だったのは、まだSDGsという言葉は世界ではさほど浸透していないということです。サステイナブル、レスポンシブルなどのツーリズムで最近日本でもよく使われる用語は知られているのですが、まだSDGsという言葉は概念が大きすぎるのか、一般市民間で使われるまでには至っていないようです。

難しい点は、SDGsは別として、サステナブル、レスポンシブルだと言って、それが「誘客のトリガー」にできるのだろうか?ということ。やはり旅行はバカンス、娯楽なので、あまり「お勉強」要素を前面に出しすぎると引いてしまう人もいるということです。

一方その真逆で、わざわざ「上勝のゼロウェイストの取り組みを学びに来たい」という欧米系の顧客や、国内の修学旅行(中高生)、企業の研修旅行など「教育旅行」のニーズも強固に存在します。

さらに難しい点は、上勝は日本国内では先進的な取り組みをしている町として認知され、見習うべき対象となり得ているのですが、世界視点で見てみると、それほどでもないというギャップがある点です。

海外から来たモニターツアーで訪れた海外顧客の評価によると、ゴミは落ちているし、プラスチックも使っているし(ビニールなど)、どこが最先端の取り組みなの?どこがサステナブルなの?と厳しい評価がなされたそうです。

徳島県の上勝では、欧米、世界という広い市場を視野に入れ、どのようにこれらの資源に訴求力を持たせるか、という点が問われます。

なお、山犬嶽にはとてもいいトレイルがあり、ミニお遍路(八十八ヶ所巡り」もできるようになっていました。竹林、巡礼、緑の荘厳な苔、山岳信仰・・・など多くのウリの要素を秘めていました。また近くにはブナ林のトレイルもあるそうなので、次回見に行ってみたいと思います。

【Ehime Kurushima-kaikyo-ohashi Bridges, from Mt. Kiro】【Gunma Carp Streamers, Akaya Lake】【Yamaguchi Farmer in Higashi-ushirobata Rice Terrace】
【Hiroshima Streetscape of Yutakamachi-Mitarai】【Niigata Wakabayashi-tei House】©経済産業省、【表示4.0 国際】ライセンス https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/