ATWS2023北海道に参戦!

2023年9月11日〜9月14日に北海道で開催された「アドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道」Adventure Travel World Summit 2023 Hokkaido, Japan(ATWS2023)に弊社リベルタ株式会社「ハートランド・ジャパン」は、スタッフ4名で参加しました。

PSA(プレサミット・アドベンチャー)への参加は叶わなかったものの、1dayで地域のアドベンチャーを体験するDOA(デイ・オブ・アドベンチャー)では、MTB(マウンテンバイク)、サイクリング、ハイキング、文化・歴史・グルメなどを楽しみ、ATTA(Adventure Trade Association アドベンチャー・トラベル・トレード・アソシエーション)に加盟の世界中の仲間たちと交流を深め、有意義な時間を過ごしました 開催期間中は、書道体験、空手体験などのクラスも開催されスタッフ一同で楽しみました。

アドベンチャートラベルってなんだか難しそう。

そんな高等レベルのスキルも知識も地域のプレイヤーにはないよ。

アドベンチャートラベルって欧米の一部だけで盛り上がってるだけでしょ?

地方にはアドベンチャートラベルをできるガイドもサプライヤーもコーディネーターもいないよ。

北海道や沖縄はアドベンチャーのフィールドとしてはいいけど、他の地域では無理でしょ? ATTAのドキュメントは英語ばかりだから日本人には無理でしょ?

・・・などというのが現在の日本側の受け取り方だと思います。

しかし私たちはそんなに難しく考えることはないと捉えています。 ATはお勉強ではなく実践してなんぼのトラベル形態であり、誰にでも広く門戸は開かれているからです。 またATTAもそれを望んでいます。強制も束縛もしません。献金も義務もありません。ましてや宗教でもありません(笑)。

ATは楽しむものなのです!

アドベンチャートラベルに分類されるトラベル形態を実践しているのは、ATTAに加盟している旅行会社やエージェントだけではありませんし、似たような取り組みをしている団体も他にもあります。しかし、ATTAは世界最大の業界団体となっており、当社も2018年からメンバーに加わっています。加盟してよかったと素直に思っています。

ATTAのいいところの1つは、「標準」があることとです。 AT(アドベンチャートラベル)、ATと言えども、結局のところ、欧米系のトラベルに対する価値観を「雄弁に」且つ「わかりやすく」「体系的」「網羅的」に示しています。

ATの世界で語られる内容は「あれ、その話どこかで聞いたことあるな」というように、過去に何度もいろんな言葉で語られてきた欧米系の価値観だったりします。環境保全、サステナビリティ、地域コミュニティへの貢献・・・これらの価値観は決してATTAの専売特許ではありません。広く欧米に浸透した考え方です。

ただ、ATTAのように、「体系的」に「網羅的」に、標準が示されたことがこれまで旅行業界ではなかったのです。そこにATTAの存在価値の一つがあります。

「標準を示す」ということによって、加盟者たちは、同じ価値観を共有し、業界に携わる人同士の結びつき強め、切磋琢磨もできるようになるわけです。

だからこそ、マスツーリズムやクルーズなどの旅行形態とは一線を画す、ATの新しい価値観で世界のトラベルに対する考え方を塗り替える存在となっているのです。

業界のトレンドをこれまで作ってきていた最先端のラグジュアリー市場の動向も、このATの考え方に近づいてきていると言われています。もう旅先で受け身の姿勢で「あなたは何を私のためにやってくれるの?」という上げ膳据え膳的な「受け身」の旅行形態ではなく、自ら能動的に物事に「挑戦」し「達成感」を旅を通じて味わうことができる「チャレンジング」で「自己変革的」な旅行形態にトレンドは移ってきています。

そもそも欧米系の旅行者は体を動かすアクティブな旅行形態に慣れ親しんでいます。バス観光で物見遊山な観光(表面観光、消費観光)では物足りない人たちです。今後、日本には、そのような需要に応える受皿が必要なってきます。そんな時により処にできるのがATの「標準」です。そこで大事にされている価値観は、欧米系旅行者の価値観を代弁しており、それは欧米人の「需要」「ニーズ」でもあります。これまで東アジア偏重で進んできた日本のインバウンドに欠けている点でもあります。日本は欧米系の扱いに慣れていないのです。だからこそ大いにATTAからは学び取れるものが多いと言えます。

ATTAは「協会」でありAT(アドベンチャートラベル)業界の振興と発展を図る団体ですので、至極オープンでフェアで平等(イコール)なトレード(商取引)を奨励しているコミュニティ(共同体)です。彼らの考え方を押し付けたり、それはダメだと非難したりすることもしません。あくまでも彼らの考え方の「基準」(より所)を示しているだけであり、その土地その土地に見合った実践のAT(アドベンチャートラベル)のあり方の参考を「標準」として示しているのです。弊社もよくATTAの担当者に質問をしますが「これはあくまでも参考基準。従わなければならないとかはない。地域に見合ったやり方を実践すればいいのですよ」という答えをもらいます。

ATTAが示す「アドベンチャートラベル・ガイドスタンダード」(Adventure Travel Guide Standard)で謳われているストーリーテリングやセーフティ(危機回避、ファーストエイド)、グループマネジメントなどは、これまで無かった欧米系インバウンドの受入環境整備の一つの基準として大いに参考にすべき内容となっています。さらに自然保護、生物多様性・生態系の保全などサステナビリティに関する考え方などに対する欧米型の考え方がよく整理されており、日本のインバウンド業会にはなかった「基準」として今後の日本のガイドのあり方に光を灯す存在となっていますので一読するとよいでしょう。アドベンチャートラベルのみならず、今後日本の地域が欧米系インバウンドの受け皿になっていくについては、必ず読んでおいた方がよい内容となっています。きっとそこで学んだことは、このATのコミュニティにおいては「共通言語」となることでしょう。

さてそんな2018年からATTAに加盟してアドベンチャースタイルの旅行形態を実践している当社が北海道のATWSに参加してきました。

これまで資金的な理由もあり、バーチャル(オンラインのみ)での開催となったATWS 2021北海道を除いては、これまで参加を見合わせてきました。なんと参加費は1人30万円もかかりますし、イタリアやスイスなど開催現地までの渡航費や滞在費を含めると1人100万円近くかかります。小さなサイズの旅行会社にとっては手痛い出費となってしまいます。

今回はそのATWSが北海道で開催されるということで4名のスタッフをアサインし、初めてリアルで参加してきたのです。 結果、ハグ、ハグ、ハグの連続で、これまでオンラインでしか会えていなかった世界中の人たちと会うことができ、つながりを深めることができました。DOAでは共通のアクティビティを楽しんだからこそできる連帯感も感じることができました。 私たちは今回のATWSは、「このコミュニティの連中とはフィーリングが合うな」「価観が同じってこんなに楽しいものなんだ!」と興奮しっぱなしでした。それほど楽しかったです。RWC 2023(ラグビーW杯)の開催期間中だったこともあり、その話でも盛り上がりました。世界とつながるってこんなに楽しいことなんだと実感することの連続でした。

ATは、習うより慣れろ。

どこかで聞いたフレーズですが、このようにアウトドアを一緒に「楽しむ」だけで、まずはいいのではないでしょうか? 

ぜひこの世界に入ってきてください。一緒に外で遊びましょう!

【Ehime Kurushima-kaikyo-ohashi Bridges, from Mt. Kiro】【Gunma Carp Streamers, Akaya Lake】【Yamaguchi Farmer in Higashi-ushirobata Rice Terrace】
【Hiroshima Streetscape of Yutakamachi-Mitarai】【Niigata Wakabayashi-tei House】©経済産業省、【表示4.0 国際】ライセンス https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/