Day 1: 出雲〜立久恵峡〜温泉津
僕らが作ったド田舎ツアーを世界にプロモートするためのFAMトリップの第3弾が開始されました。
阿蘇、萩・津和野に続けての第3弾です。
広島を起点として、出雲〜石見銀山〜江の川を周遊するアドベンチャープランです。
我々のサービスは、ウォーキングやハイキングが主体で、文化体験と現地の人たちとの交流にも重きを置いている点が特徴です。周遊型でこのようなサービスを提供しているサプライヤーは日本にいないので、我々がパイオニアということになります。
今回は5泊6日のパッケージを短縮したショートバージョン。4日間でエリアを周遊します。フィジカル難易度は「1」。アクティビティはビギナーでも楽しめる内容になっています。
カナダ、フィンランド、イタリア、ロシア、アメリカ、ニュージーランド、イギリスから今回8人のトラベルジャーナリスト、バイヤーを招致しています。
ゴールデンルートに代わるオルタナティブなデスティネーションを体験として彼らにインプットし、情報発信してもらい、また実際にクライアントに売り込んでもらい、日本の地域を世界に売り出す戦略です。
こうした地道な認知活動が海外在住の潜在顧客の購買意欲を喚起するのに重要だと思っています。だから我々はお金も時間もかけて地道に取り組みます。顧客が定着するには数年越しの活動になると思います。
我々のゴールは、こうした世界視点を用いることで地域の宝を発掘し、その資産を世界向けに磨き込み、世界ブランドにすること。日本人には当たり前のことが、外国人には神秘的! そのカルチャーギャップこそが我々のサービスのレバレッジになります。
今回もトラベルの専門家たちの反応が楽しみだ!
Day 2: 石見銀山〜温泉津
紅葉の銀山街道をウォーキング。陶芸体験。温泉津の夜神楽。
沖泊ではニホンザルの群れに遭遇! アドベンチャー感を盛り上げてくれたw
温泉津では、なんとハーフタレントのユージが! ディナーと神楽で被った!
相変わらず石見神楽はテッパン!
八拍子の速いリズム、ズシンズシンと腹に響く和太鼓、お囃子、掛け声…ヒップホップのように縦ノリできる点が最高!
Day 3: 有福温泉〜温泉津〜江津〜邑南
朝から温泉津の神楽リーダーである小林工房の小林さんに神楽面の絵付けのレクチャー。僕は須佐出身ということもあり、スサノオのお面を購入! 35,000円。小林さんが作ったものだから後々はもっと価値が出そう! オフィスにすでに買ってある男の鬼とセットでちょうどいい! 次は般若と恵比寿を買おうと思ってます。
江津本町では地元の中学生たちと交流。英語で質疑応答w 男子中学生が英語が上手でびっくり!
そのあとは、江の川の伝説の川漁師 天野さんのお宅を訪問。鮎釣り一つでお子さん3人を大学に行かせたという苦労人。さらにすごいのは日本画の腕前。この12月からパリのルーブル美術館にも展示されるほど。画集も出版され、賞も多く受賞されている実績。さらに今はご自身の川漁師としての漁法を後世に残すため、本も執筆中とか。来年には出版される見込み。
そしてハイライトは羽須美の雪田神楽の社中の練習を見学させてもらった! 演目は塵輪(人倫・じんりん)。この激しさ、ビートが耳をつん裂きます! その後は神楽の演者たちと交流。一つ覚えるのにどれくらいかかるのか? 女性はいないのか?などの質問が飛び交う。
Day 4: 邑南〜広島
上田・平佐集落から棚田ウォーク、玉櫻酒造の見学・酒テイスティング、邑南のキッズクラブで子供たちと交流。
今回は幸運にも我々のFAMツアーに対し、地元のテレビ局や新聞社の取材が5社から入った(僕のふるさとの山口では取材は0社で見向きもされなかった)。
こうした活動をメディアを通じて地元の人たちに知ってもらうことはとても意義深い。メディアの方々は、視聴者に地元の魅力を、第3者である外国人観光客の目線で伝え、その価値に気付かせたい。視聴者はそれにより地元に誇りを持てる。さらに外貨が循環するようになれば、経済効果も得られる。
キッズクラブの子供たちは、しっかりと自己紹介をしてくれたし、一緒にハンドベース、サッカー、そして焼き芋をやってくれた。
ロシア、イタリア、フィランド、ニュージーランド、カナダ、アメリカ、イギリス…遠い異国からのお客さんたちとのふれあいは、子供たちにとっては初めてだったと思う。
子供たちは広島への帰路に向かう我々一行に、ずっと見えなくなるまで手を振ってくれていた。
そして今回カナダから来ていたジャーナリストのAdam Waxmanが「このキッズクラブがこの旅のもっともハイライトだった。長くこの世界にいるけど、こんな旅の体験は初めてだった……。これを作ったKeijiは、自分を誇りに思うべき」と声をかけてくれた。恥ずかしながら、いろんな思いがこみ上げてきて、それで僕の涙腺は崩壊してしまった。
トラベルビジネスは、これまで大量に仕入れて、大量に販売して、利益を削って価格競争するような薄利多売で成り立つモデルだった。旅はコンテンツビジネスなので無形。何を提供するか。それを消費者自身がどう感じるか。旅に求めるものはそれぞれ違う。一方で提供する側の我々はその形を顧客に対していかようにでも変えられる。
定型のパッケージに収まってくれて、それが大量にそのまま売れてくれればいいのだけど、カスタマイズやフルスクラッチでの提案も求められることも多いので、とても面倒だ。
なぜやるのか。
自分がやることを信じていないとこんなことはやってられない。